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マスギャザリングで気をつけたい

感染症の
種類
について紹介します

マスギャザリングと
感染症

マスギャザリングでは、国内ではまれな感染症が海外から持ち込まれ流行する場合や、逆に、国内で流行している感染症を、海外からの参加者等に感染させてしまう場合もあります。
これまで、複数のスポーツイベントや集会等で集団感染事例が報告されています。自分だけは大丈夫と過信せずに、予防手段を取ることが大切です。
国際的マスギャザリングにおける感染症事例
2002年
ソルトレイクオリンピック
インフルエンザ
2006年
ドイツサッカーワールドカップ
ノロウイルス
2006年
アジアゲーム(カタール)
水痘
2010年
バンクーバー冬期オリンピック
麻疹
2014年
ソチ冬期オリンピック
麻疹
2016年
リオオリンピック
ジカ熱
※「国際的マスギャザリング(集団形成)により課題となる疾病対策のあり方の検討」
マスギャザリングにおける健康危機管理
https://plaza.umin.ac.jp/massgathering/pdf/3_lecture_wada.pdf(2020年3月3日アクセス)

マスギャザリングで
注意すべき感染症第1弾はこの3つの感染症について

麻しん(はしか)
麻しんウィルス※1
麻しんの初期症状※3
発熱とともに目の充血
咳、鼻汁など
口内の頬粘膜に白い斑点
(コプリック斑)
潜伏期間8-12日。致死率は先進国であっても1,000人に1人、患者1,000人に1人の割合で脳炎が発症
麻しんの感染経路※3
接触感染
直接的な接触や間接的な接触でウイルスが付着し感染
飛沫感染
咳やくしゃみで拡散したウイルスを吸い込むことで感染
空気感染
空気中に飛散したウイルスを吸い込むことで感染
風しん
風しんウィルス※1
風しんの初期症状※4
発熱
首のリンパ節がはれる
体に赤い発しん
潜伏期間14-21日(個人差あり12〜23日)。感受性のある妊娠20週頃までの妊婦が感染したことにより先天性風疹症候群が出現することがある
風しんの感染経路※5
飛沫感染
咳やくしゃみで拡散したウイルスを吸い込むことで感染
侵襲性髄膜炎菌
感染症
髄膜炎菌※2
侵襲性髄膜炎菌感染症の初期症状※2
発熱、頭痛、吐き気
傾眠、呼吸困難手指の冷感
潜伏期間2〜4日(平均4日)。致死率は約10%(無治療の場合50%)。回復しても重篤な後遺症が残る可能性は10〜20%
侵襲性髄膜炎菌感染症の感染経路※5
飛沫感染
咳やくしゃみで拡散した菌を吸い込むことで感染
麻しんの初期症状※3
発熱とともに
目の充血
咳、鼻汁など
口内の頬粘膜に
白い斑点
(コプリック斑)
潜伏期間8-12日。致死率は先進国であっても1,000人に1人、患者1,000人に1人の割合で脳炎が発症
風しんの初期症状※4
発熱
首のリンパ節
がはれる
体に赤い発しん
潜伏期間14-21日(個人差あり12〜23日)。感受性のある妊娠20週頃までの妊婦が感染したことにより先天性風疹症候群が出現することがある
侵襲性髄膜炎菌感染症の初期症状※2
発熱、頭痛、
吐き気
傾眠、呼吸困難
手指の冷感
潜伏期間2〜4日(平均4日)。致死率は約10%(無治療の場合50%)。回復しても重篤な後遺症が残る可能性は10〜20%
麻しんの感染経路※3
接触感染
直接的な接触や間接的な接触でウイルスが付着し感染
飛沫感染
咳やくしゃみで拡散したウイルスを吸い込むことで感染
空気感染
空気中に飛散したウイルスを吸い込むことで感染
風しんの感染経路※5
飛沫感染
咳やくしゃみで拡散したウイルスを吸い込むことで感染
侵襲性髄膜炎菌感染症の感染経路※5
飛沫感染
咳やくしゃみで拡散した菌を吸い込むことで感染
マスギャザリングで
気を付けるべき感染症を
随時更新中!
Coming
Soon ...
見落としがちな感染症のリスク※6
ペットボトルの
回し飲み
⾷器の
共有
キスなどの
肌の接触
寮やシェアハウス等
狭い場所での共同⽣活
スポーツ
(特に団体競技)
※1
CDC:Public Health Image Library(PHIL)https://phil.cdc.gov/(2020年3月12日にアクセス)
国立感染症研究所 麻疹とは
https://www.niid.go.jp/niid/ja/kansennohanashi/518-measles.html(2020年1月8日にアクセス)
※2
竹内弘他:BIOClinaica,22(2) :55-61,2007
※3
国立感染症研究所 麻疹とは
https://www.niid.go.jp/niid/ja/diseases/ma/measles.html(2020年3月12日にアクセス)
※4
国立感染症研究所 風疹とは
https://www.niid.go.jp/niid/ja/kansennohanashi/430-rubella-intro.html(2020年1月8日にアクセス)
※5
日本感染症学会 クイックリファレンス
http://www.kansensho.or.jp/ref/(2020年1月8日アクセス)
※6
Immunization Action Coalition Meningococcal:Questions and Answers
http://www.immunize.org/catg.d/p4210.pdf(2020年3月12日アクセス)

発症しやすい年齢

20代、30代における報告数が多い 東京都感染症情報センター 麻しん
http://idsc.tokyo-eiken.go.jp/diseases/measles/measles2019/(2020年3月3日アクセス)より作図
東京都感染症情報センター 年齢階級別・性別報告数 2019年1週間~51週(~12月22日)
http://idsc.tokyo-eiken.go.jp/diseases/rubella/rubella2019/(2019年11月22日アクセス)より作図

報告患者のほとんどが成人で、壮年期の成人男性が多い。妊婦が感染すると、風しんウイルスが胎児に感染して、出生児に先天性風疹症候群と総称される障がいを引き起こすことがあり、その対策のため、風しん第5期定期接種が行われている。 国立感染症研究所 風疹とは
https://www.niid.go.jp/niid/ja/kansennohanashi/430-rubella-intro.html(2020年3月3日アクセス)
小児・老年期だけでなく思春期にもピークがあることが特徴。この時期は保菌が最も高いとの情報もあり、集団生活はリスクの1つ。マスギャザリングは発生のリスク要因の1つとして考えられている。 国立感染症研究所病原微生物検出情情報月報 Vol,39 No1(No,455)2018
https://www.niid.go.jp/niid/ja/bac-megingitis-m/bac-megingitis-iasrtpc/7784-455t.html(2020年3月3日アクセス)より作図

国内発症状況

国際感染症研究所発生同行調査年別報告数一覧(全体把握)より作図
https://www.niid.go.jp/niid/ja/ydata/8113-report-ja2017-30.html(2019年11月22日アクセス)
日本は2015年3月にWHOより麻しんの排除状態(その土地由来の麻しんウィルス株が36ヶ月存在しないという状態)であると認定されました。しかし、以後も輸入例を発端とした集団感染事例があり、年間100-500例程度は報告されています。
ポイント!
  • 2008年は10~20代を中心に大きな流行※1
  • ワクチン接種率が高い集団では感染拡大しなかった※1
  • ワクチン2回接種が重要であり、発症数が多い20~30代、海外渡航者のワクチン接種が重要※2
※1
国立感染症研究所病原微生物検出情報(IASR)VIL,40:49-51,2019
https://www.niid.go.jp/niid/ja/measles-m/measles-iasrtpc/8732-470t.html(2020年3月3日アクセス)
※2
InaidaS,etaly,Epidemina Infect 145:2374:2374-2331,2017
東京都感染症情報センター 発生動向調査年別報告数一覧(全数把握)
https://www.niid.go.jp/niid/ja/ydata/8113-report-ja2017-30.html(2019年11月22日アクセス)より作図
好発年齢に対する定期接種事業により年々風しんの報告数は減少傾向でしたが、近年では2018年に関東地方を中心に報告数が増えました。2019年には先天性風しん症候群が4例報告されています。(2019年12月時点)
出典:国立感染症研究所 発生動向
ポイント!
  • 2011年に海外での感染例から集団感染したことをきっかけに再び増加し、その後全国的な流行となった
  • 2013年は患者数がさらに急増した
  • 麻しん同様、流行の中心は予防接種の機会が少なく、十分な免疫がついていなかった20~40代の男性や20代の女性
※ 国立感染症研究所 風疹とは
https://www.niid.go.jp/niid/ja/kansennohanashi/430-rubella-intro.html(2020年3月3日アクセス)
国内での報告は、年間20-40例程度と少ないが、2011年宮崎県内の学生寮や2015年山口県で開催された世界スカウトジャンボリー、2017年神奈川県内の全寮制学校での集団感染事例がある。
ポイント!
  • 略語はIMD:invasive meningococcal disease
  • 日本では、定期接種になっていない
  • 上記の事例のように集団生活がリスク要因であり、マスギャザリングもそのひとつに考えられている
国立感染症研究所病原微生物検出情報月報 Vol,39 No1(No,455)2018
https://www.niid.go.jp/niid/ja/bac-megingitis-m/bac-megingitis-iasrtpc/7784-455t.html(2020年3月3日アクセス)より作図
2006年に麻しん・風しん混合(MR)ワクチンを用いた2回接種(1期,2期)が導入!
日本は2015年3月にWHOより麻しんの排除状態(その土地由来の麻しんウィルス株が36ヶ月存在しないという状態)であると認定されました。しかし、以後も輸入例を発端とした集団感染事例があり、年間100-500例程度は報告されています。
好発年齢に対する定期接種事業により年々風しんの報告数は減少傾向でしたが、近年では2018年に関東地方を中心に報告数が増えました。2019年には先天性風しん症候群が4例報告されています。(2019年12月時点)
出典:国立感染症研究所 発生動向
国内での報告は、年間20-40例程度と少ないが、2011年宮崎県内の学生寮や2015年山口県で開催された世界スカウトジャンボリー、2017年神奈川県内の全寮制学校での集団感染事例がある。
2006年に麻しん・風しん混合(MR)ワクチンを用いた2回接種(1期,2期)が導入!

海外発症状況

TOP5患者数
マダガスカル
151,232例
ウクライナ
76,706例
インド
69,218例
フィリピン
49,419例
ナイジェリア
27,954例
Measles and Rubella Surveillance Data
Based on data received 2020-02 and covering the period between 2019-01 and 2019-12
https://www.who.int/immunization/monitoring_surveillance/burden/vpd/surveillance_type/active/Global_MR_Update_February_2020.pptx?ua=1(2020年3月3日アクセス)より作図

世界では麻しんにより10万人以上が命を落としています(2017年)。アフリカ、アジアを中心に流行していますが、イタリアやルーマニアなどヨーロッパ諸国(2007年)やベネズエラを中心とした南米諸国(2018年)でも大規模な流行がみられました。 ※ New measles surveillance data for 2019
https://www.who.int/immunization/newsroom/measles-data-2019/en/(2020年1月8日アクセス)
TOP5患者数
中国
30,912例
インド
2,745例
日本
2,316例
ナイジェリア
1,430例
パキスタン
1,075例
Measles and Rubella Surveillance Data
Based on data received 2020-02 and covering the period between 2019-01 and 2019-12
https://www.who.int/immunization/monitoring_surveillance/burden/vpd/surveillance_type/active/Global_MR_Update_February_2020.pptx?ua=1(2020年3月3日アクセス)より作図

世界では妊婦が風しんに感染して年間推定110万人の先天性風しん症候群の赤ちゃんが生まれていると推定されています。アフリカ、アジアを中心に流行していますが、世界中どの地域でも発生がみられます。 ※ 東京都感染症情報センター 風しん
http://idsc.tokyo-eiken.go.jp/diseases/rubella(2020年1月8日アクセス)
海外渡航者の 髄膜炎菌感染症の予防のために
『海外渡航者のためのワクチンガイドライン/ガイダンス2019』
髄膜炎菌ワクチンより作図

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2024年3月作成 MAT-JP-2202125-2.0-03/2024